ソニーのAndroid Wear端末「SmartWatch 3」レビュー
7月に名古屋で開催された Xperia アンバサダーミーティングで、ソニーの Android Wear 端末「SmartWatch 3」をお借りしたので、1ヶ月程度使ってみた率直な感想などをレビューさせていただきます。
ちなみに管理人の Android Wear 歴は1年強。毎日、ほぼ欠かさずに Android Wear 端末を着けてきました。
使い込む、というよりも、あくまでも生産性ツールとして実用的に Android Wear を使ってきた僕の視点で、SmartWatch 3 の使用感などをお伝えできればと思います。
パッケージは「なんかいいもの買った」感あり
開封の儀的なことは止めておきますが、最初に「凝ったパッケージだなー」という印象を持ったので、一応、触れておきます。
パッケージは横から見るとこんな感じ。バンドが丸く支えられています。
画面サンプルが貼り付けてあるので、店頭でも装着時のイメージが掴みやすそうです。
なんというか、上質なイメージを狙ってる感じ。
内容物は本体、保証書、取説、冊子、microUSBケーブルでした。
半透過型液晶?発色はイマイチだけど屋外での視認性は○。バッテリの持ちも合格
これまで有機EL搭載の Android Wear ばかり使ってきた僕からすると、SmartWatch 3 の液晶画面の表示品質には、始めは納得がいきませんでした。
というのは、やっぱり有機ELの方が画面がくっきり色鮮やかなんですよ。
ただ、屋外に持ち出すと SmartWatch 3 の視認性は思った以上に良い。
有機ELの「LG G Watch R」だと、最初にバッテリの持ちと視認性とのバランスを考えて絶妙な明るさに画面を調整する。という儀式が必要だったのですが、SmartWatch 3 ではとりあえず初期状態のままで使っていても不満がありません。
なんでこんなに見やすいのか、は、調べても裏が取れませんでしたが、バックライトオフ時の液晶画面の表示品質から察するに、なんとなく、SmartWatch 3 では半透過型液晶を採用しているような。
だから、消費電力も少ないし、屋外での視認性が高いのかもね。と。
見た目の鮮やかさや表示品質もそれはそれで大事かもしれませんが、現時点でスマートウォッチに許されているバッテリや SoC では、そこを追求するのは難しいのかもしれず。
特に、Android Wear の利点の1つである「画面常時ON」とバッテリの持ちを両立するためにも、実用品として考えれば、この液晶の採用は落とし所なのかもしれないなぁ。とは思ったり。
ちなみに液晶の表示品質の差については、1週間も使っているウチに慣れて、気にならなくなりました。
バッテリ切れも安心なUSB端子搭載。だけど、刺しづらい
SmartWatch 3 は、なんと microUSB ケーブルで直接充電するタイプのスマートウォッチになります。管理人はこれまで、充電に専用クレードルが必要な Android Wear ばかり買ってきたので、これは結構なカルチャーショックです。
充電時は SmartWatch 3 裏面のシリコン蓋をパカッと開けて、
microUSBケーブルを直接ぶっ刺すわけですね。これが最初は非常に刺しづらい。
moto 360 の様にワイヤレス充電規格「Qi」に対応しているわけでもなく、LG G Watch R や ZenWatch の様にクレードルがあるわけでもない。という事で、最初は相当な違和感を感じましたが、2週間くらい使っているうちにこの充電方法にも多少は慣れてきました。
最新の Android Wear 端末ですから、通知を捌く用途がメインなら1日使ってもバッテリー切れの心配はほとんどありませんが、電池喰いで重たい Wear アプリを試す時など、外出先でも microUSB 対応の充電器があれば充電できる。という安心感は、逆に利点と捉えることもできそうです。
特に、長期旅行にクレードルを持って行かなくて済む、というのはこれはこれでアリかも。
ただし、SmartWatch 3に充電ケーブルを挿す作業は、お世辞にもまったく洗練されていないので、パッケージの出来の良さとの落差には悪い意味で驚かされる。という部分には予め覚悟が必要です。
手首のスナップでの通知めくりが効かなかった
あと、これは自分の端末に固有の問題だったのかもですが、最新の Android Wear で使えるハズの「手首の操作」が、手元の SmartWatch 3では動かない。という問題に遭遇しました。
「手首をクルッとスナップジェスチャーするだけで、片手で次の通知を読める」というこの超便利機能。もう腕が覚えてしまっているアクションなだけに、動かないとストレスで仕方がないわけです。
他からは報告が挙がっていない症例なので、自分の運が悪かっただけかもですが、お貸しいただいた SmartWatch 3 が、なんか市販のよりちょっとボロっちくない?と思える部分がちょこちょことあったのでいちおう。あんまり贅沢は言えないのかもしれないんですけどね。(これはアンバサダープログラムに対する感想にはなりますが。)
SmartWatch 3の総評
ということで、開封時(おお!)→充電時(なんだこれ)→使い始め(アプデの嵐…画面微妙…)→使い慣れるうちに(これ、アリかもしんない)というのが、包み隠さない僕の感情の変遷にはなります。
こう言うとアレですが、Android Wear はこの機種に限らず、少なからずおかしさを感じる事ってのはありまして。でも使っている内に段々とこなれてきたりもするので、そういう意味では SmartWatch 3 で最初に遭遇したダークサイドも、まぁその範疇なのかな。とは思います。
ただ、本機の充電のしにくさは、それとは別次元の話になるので、買うにしてもそこだけは分かって買ったほうが幸せなんじゃ。とは思います。
あと、SmartWatch 3 は、ラバーバンドタイプなら実売価格も割りとお値打ち、というのもポイントかもしれません。
角型画面の競合には ZenWatch もありますが、SmartWatch 3 は Wi-Fi 対応と価格、という部分が強みになってきそうです。
クレードル不要というのも、むしろ利点と捉えるなら、メジャーどころだと他に選択肢って何があったっけ?というのも1つの判断材料にはなるかもしれません。
聞く所によると、国内では人気機種のひとつのようですので、Android Wear をまだ持っていない人は検討してみてもよい機種かもしれません。
yu-ki. says:
9年前
手首の操作ですが、デフォルトでは設定がオフになっていた気がします。設定の確認はされましたか?
ひろも says:
9年前
はい。初期値がオフな事は存じております。設定をONにしても一度も動きませんでした。