自宅のLAN配線・LANコンセントをDIYするときに気をつけたい事、コツまとめ
2024年8月9日
自宅の有線LANをDIYしたときに思った「素人がLAN工事するときに注意すべき点」を、自分用に箇条書きでまとめておきます。(後日、それぞれの工程を別の記事にするかも)
LANケーブル選定・製作時の注意点
- まずはLANケーブルのカテゴリを選定する(Cat 6A?6?5E?)。カテゴリによって通信速度、伝送距離などに違いがある。
→ LANケーブルのCat5e、CAT6、CAT6A、CAT6E、CAT7の違いは何?
→ 10GbE時代を見据えると家庭内LANケーブルはCat 6?Cat 7?色々調べて買ってみた - LANケーブルは、カテゴリによって規格上のケーブルの太さが異なる。通線する管の太さや皮むき工具の対応は要確認 (自信がある人はカッターで皮むきしても良いけど。)
- LANケーブルの配線には A / B(T568A / T568B)の2タイプがある。市場の製品はほとんどが B タイプ。(タイプの見分け方は要検索)
- LANケーブルの結線が両端ともA同士、またはB同士だとストレートケーブル。A+Bの組み合わせだとクロスケーブルになる。
- 作成するケーブルは基本はストレートタイプ。ただし、家庭用ネットワーク機器の多くは AutoMDI/MDI-X 対応なので、間違ってクロスケーブルになっても通信は可能なケースが多い。
- LANケーブルのカシメには専用工具が必須。皮むき工具も用意するとベター。
- 皮むき時には芯線にキズをつけないこと。
- 一般的な規格品のLANケーブルのカシメ難易度はそんなに高くない。
- フラットケーブルのカシメには専用ケーブル&専用コネクタの組み合わせが必要。エレコム製品の場合、フラットケーブルと通常のケーブルとで同じRJ-45カシメ工具を共用可能。
- フラットケーブルは皮むき・カシメの難易度が高い。また、コネクタの価格も高い。
LANケーブル入線・通線作業の注意点
- ケーブルの種類や長さによっては配管に詰まってしまう可能性があるので注意。
→ CD管にLANケーブルが詰まって、入らない&抜けなくなったのを救出してもらった話 - 作業の流れは、まず、スチール(通線ワイヤー)を先行で通す。その後、通したスチールにLANケーブルをビニールテープで括りつけて、シリコンスプレーやシリコンクリームを塗布しながら、FR管/CD管に入線する流れ。
- 共入れ(1つの管に複数の配線を入線する)が必要な場合は、ケーブルの太さに対してFR管/CD管が十分に太いことを確認しておくこと。
- 長いCD管/FR管に通線するときは絶対に無理やり入れない。入りも抜けもしない状況になる。
- 長さは 6m くらいまでなら割りと普通に入るが、それでも通線潤滑剤は極力用意するべき。
- 入線潤滑剤にはシリコンスプレーやシリコンクリームを利用する 。線を入れる側から潤滑剤を塗りながら入線して使う。
- シリコンスプレーで周りの建具が汚れるのがイヤなら、スプレー → LANケーブル → ティッシュペーパーで噴射を受けながら塗布するとよい。
- 通線潤滑剤を使わない場合は、ケーブルが抜けないし入りもしない、つまり、全く動かない状態になることがある。静止摩擦と動摩擦の違いを理解している人なら想像できるとおり、ケーブルが一旦止まるとその後、前にも後ろにも動かなくなることは物理的によくあるので注意。
- フラットケーブルは比較的抵抗が少なく通線しやすいが、芯線が規格ものより非常に細く、LANコンセントへの接続にはかなり難がある。(対策は別途)
LANコンセント施工の注意点
- LANコンセントの結線時は A・B の2タイプの結線があることを意識すること。両端を同タイプにしてストレート配線にすること。
- LANコンセントは、パナソニックの「ぐっとす」が便利。 挿し込み工具が付属するうえ、回数は限られるが再施工も可能。
- コンセントプレートに自前で追加の穴を空けるよりは、メーカー製の純正プレートを購入した方が仕上がりが良い。
- コンセントボックスは規格品なので、メーカーの違うLANコンセントやコンセントプレートも使えるが、細かな形状の違いもあるのでメーカーは統一した方が無難。
- 共入れが困難なCD管でも、フラットケーブルを使えば共入れできる。ただし、フラットケーブルなどの規格外のLANケーブルを直接LANコンセントに接続(挿し込み)するのはほぼ不可能のため、工夫が必要。
→ 参考:【LANコンセント自作】スーパーフラットLANケーブルをLANコンセント「ぐっとす」に接続する - LANコンセントへの挿し込み時は、LANケーブルのヨリを極力ほどかないように気をつける。(LANケーブルの芯線が撚ってあるのはノイズ対策)
- LANコンセントへの差し込み後の余分な線のカットは、極力短くカットすること。
必需品
- LANコネクタ(RJ-45 / 8P8C タイプ)。コネクタにも対応するカテゴリがあるので注意。
- 長いLANケーブル(家庭なら30mタイプとか)
- LANケーブルテスター
→ 手順ごとにテストを行い、常に正確な作業を心がける。 - 信頼できる短いLANケーブル。できれば2本。
→ LAN コンセントの動作確認に便利です。 - かしめ工具
→ これがないと始まりません。皮むき機能も付いている事があります。 - 皮むき工具
→ LAN ケーブルの皮むきをする工具。芯線に傷を付けないためにあった方がよい。 - プラスドライバー
- カッターナイフ
以下はあると便利なもの
- スパイク
→ LANケーブルの芯線をバラすのにあると便利。ドライバーセットに入っている尖ってるヤツでも可
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