【AdSense】「税法上の居住地」で追加の税務情報・居住者証明書が却下される時の対策【YouTube】
Google AdSense で、シンガポール法人「Google Asia Pacific Pte. Ltd.」から入金されているケースにおいて、管理画面から「税法上の居住地」の証明書類が承認されない場合の対処方法を書いておきます。
具体的には、以下のようなメールが飛んできた場合の対処方法となります。
税法上の居住地における追加の税務情報が必要です
お客様が提出された書類を確認できませんでした。税法上の居住地における税務ステータスを承認するには、追加の税務情報が必要です。書類に関して考えられる原因:
・期限切れ
・許可されないタイプ
・発行日が将来の日付
・承認されない書類の提出国
・承認された提供元からの発行でない
・真正性を確認できない
・書類が身分確認でサポートされている形式ではないプロファイルが最新の状態であることを確認し、対象となる免税を申請するには、できるだけ早く現在の有効な種類の書類を提出してください。
※ 引用元:Google Payments からの送信メール
国内居住者の AdSense 収益は、ほとんどの場合シンガポールかアイルランドの現地法人から得ているかと思います。
この2カ国に限りませんが、この手の租税条約等締結国で非居住者が収益を得る場合、各国のルールに則った税務情報を提出することで、例えば現地での源泉徴収などの優遇措置を受けられたりするわけです。
私の AdSense アカウントではこれまで米国の「Form W-8BEN」は提出済みだったものの、シンガポール向けには公的証明書の形では税務情報を提出していませんでした。しかし、2024年3月頃から AdSense の管理画面上で、シンガポールの非居住者が租税条約等の優遇措置を受けるのに「税法上の居住地」の証明書を提出する必要がある、と促されるように。(SNS の情報によれば、2023年秋頃には同様の警告が出ていた方もいました)
この記事では税務上のアドバイスを提供する目的でなく、AdSense 管理画面の操作方法という観点から、この「税法上の居住地」の証明書が Google AdSense に受理されない場合の対策を書いておきます。
「居住者証明書」が却下される・受理されない場合
エスパー的ですが、検索して来られた方向けにいきなり答えから書いてしまいましょう。
シンガポール向けの税務情報はシンガポール側で定める様式が特にないため、まずは我が国の「居住者証明書交付請求書・居住者証明書(租税条約等締結国用)」2通を作成し、
所轄の税務署で「居住者証明書」に官印等をもらう → スキャンして PDF 化 → Google に送信しているパターンが多いかと思います。
しかし、この「居住者証明書」が Google に受理されない・却下されてしまう場合は、
管理画面の上のほうの「税法上の居住地」→「不足しているドキュメントを送信する」でなく、
下の「シンガポール」→「税務情報の更新」から、同じ「居住者証明書」の PDF ファイルを送信してみてください。
私の場合、これだけで「税法上の居住地」は承認済みとなりました。(承認までは半日ほどかかりました)
なんだか釈然としませんが、恐らくは AdSense 上の「お支払い情報」内の「税法上の居住地」と「シンガポール」欄の提出内容が同一でないといけないのかもしれません。
また私の場合、税務署で官印をもらってから1時間以内に Google へ申請したために(審査が欧米で行われていたとするなら)時差のせいで日付が未来日扱いとなっていた可能性も、ふと頭をよぎりました。
これは、冒頭に引用した Google Payments からの警告メールの中で「発行日が将来の日付」とわざわざ指摘されていたためですが、こちらは多分、勘違いのような気がします。
「居住者証明書交付請求書」の記入についての経験談
細かな部分は審査担当者によって変わるかもですが、その他、今回の申請にあたって経験したこともいくつかメモしておきます。
<「居住者証明書交付請求書」の記入について>
- 丁目・番地などの日本語住所表記は「W-8BEN」と揃っていなくても受理された
- 「提出先の国名等」欄は正式国名「シンガポール共和国」「Republic of Singapore」でなく、「シンガポール」「Singapore」で受理された
- 氏名のフリガナがなくても受理された
- 対象期間(有効期限)は空欄で受理された
- 税務署で居住者証明書に官印をもらう際は、(確定申告時などに使う)整理番号を記入しておくと(税務署に対して)親切
その他については Google 公式情報に従って申請を進めました。
税務に関しては税理士にご相談いただくべき内容ですが、とりあえず、私のケースでは AdSense / Google Payments 管理画面の操作のレベルで引っかかっていたので、情報としてシェアしておきます。
海外に銀行・証券口座を持っている人ならこのあたりの手続きには慣れていることかと思いますが、近ごろは租税絡みの国際協力・連携の進展を受けてか、色々と厳格化の流れが続いているようです。
シンガポールやマレーシアあたりは、昔はもっといい加減だった記憶があるのですが。
(※ これは2024年3月時点の情報です)