ハイエンドロボット掃除機「DJI ROMO P」長期使用レビュー。高い清掃能力と障害物回避。今買える次世代機だ

今回は、DJI から2026年3月16日に発売されたフラッグシップロボット掃除機、「DJI ROMO P」の長期使用レビューをお届けします。
極めて高い清掃能力とハイエンドドローン譲りの回避性能、使いやすいアプリが特徴の本機。隅の仕上がりの良さと高い静音性、自動モップ洗浄周りも含めた省メンテナンス性にこだわる方にオススメしたい機種です。
私のモッピング対応ロボット掃除機歴はこれで5台目。その中でも「ROMO P」は次世代機と言ってよい高性能さ。書きたいことが多く長文レビューになりますが、ぜひお付き合い下さい。
DJI らしい先進的かつ堅実な出来で、ロボット掃除機というよりもはや「クリーニングサービス」と呼びたくなるような「買い」の機種としてオススメさせていただきます。
※ この記事は DJI JAPAN の提供でお送りします。
「DJI ROMO P」の概要

「DJI ROMO P」は自動ゴミ収集、自動モップ洗浄機能を搭載した、いわゆる「全部入り」の吸引・モッピング対応ロボット掃除機。
抜群の静音性と高い吸引力を両立し、極めて高い基本性能をパッケージングした本機。モップの温水洗浄や酷い汚れの自動再洗浄、ダストボックスの自動乾燥やUV殺菌、消臭剤対応など、回転式モップ機で気になりがちな「におい」対策にも余念がない。省メンテナンスで高い衛生性能を実現できる「使える」機種に仕上がっています。
ハイエンドドローンメーカー「DJI」ならではのマッピング・ナビゲーション技術と、ミリメートル単位の障害物検知機能も注目ポイント。業界全体の回避性能基準を大きく引き上げそうな、衝撃的なポテンシャルを持つ機種です。
ここからは、そんなロボット掃除機の未来が垣間見える「今買える次世代機」である本機を1ヶ月程度使い込んだ、正直なレビューをお届けします。
写真で見る「DJI ROMO P」
まずは写真で「DJI ROMO P」を確認していきます。

ベースステーションはバッグを引っ張って簡単に取り出せました。配慮が嬉しい。

「ROMO P」はステーション・本体とも透明デザインが特徴。ビルドクオリティは高く、内部構造やエアフロー制御への自信が垣間見える、クリアパーツ多用デザインです。1ヶ月使っても目立つゴミの侵入はほとんどありませんでした。

下位モデル「ROMO A」はロボットのみ透明。「ROMO S」は全て不透明のデザインです。
付属品
「ROMO P」の付属品はシンプル。専用洗剤、消臭剤、電源ケーブル3種、ROMO ブラシ&ゴム一体型ローラーブラシ、説明書類。

回転モップパッド x 2、回転ブラシ x 2、ローラーブラシは本体に装着済み。

伸縮モップで隅まで綺麗!極厚モップパッド
モップパッドは超厚手の「強撚タオル地」。高密度スポンジ入りで水分を保持する3層構造。取り付けはマジックテープ+マグネット方式。ロボットアームでモップは伸縮。隅の隅までキレイにモッピングします。

かなりリッチなモップ生地で、我が家では過去1番床の仕上がりが良い機種との評価。特にロボット掃除機が苦手とする床下収納など凹凸があるエリアも綺麗になるのは驚き。モップにもコストが掛かっているのが高級機と感じます。
壁際はギリギリまで攻めるスタイル。伸縮式ロボットアーム+ミリメートル単位の壁・障害物検知が売りですが、広告に偽りはありません。

伸縮回転ブラシが隅まで強力清掃
前方右側の回転ブラシもロボットアームで伸縮。モッピング範囲より広い範囲のゴミを事前に収集するからか、床へのゴミの張り付き残りがほとんど無い印象。かなり優秀です。

本当に髪の毛が絡みづらい「分割ローラーブラシ」が凄い!
「ROMO P」に付属の分割式「ブラシ&ゴム一体型ローラーブラシ」は革新的。本当に髪の毛が絡まなかったので特記しておきます。
「ブラシ&ゴム一体型ローラーブラシ(右2つ)」は、ブラシ+ラバーの複合タイプ。大きなゴミと髪の毛を効率よく収集します。

今回のレビューでは、初期装備のゴムローラーブラシを外し、

「ブラシ&ゴム一体型ローラーブラシ」に交換しています。

1ヶ月間ハードに使った結果がこちら。ローラーブラシは比較的綺麗なまま。髪の毛が1本も絡まっていません。正直「そんなことあるか?」と驚きました。

一般に、日本人の太い髪の毛はロボット掃除機と相性が悪いのか、特に長い髪は他社機種だとローラーブラシの軸や根本にリング状に絡まっていましたが、「ROMO」の毛絡み対策はかなり本気。
毛束を一度に吸えばさすがに絡みそうですが、一般家庭の抜け毛程度ならかなり再現性は高そう。
環境・個人差はあるかもですが、少なくとも我が家では毛絡み問題を最初に解決したロボット掃除機ということで、素直に感動した部分です。
フィルターは水洗い対応
本体の集塵フィルターの性能は、欧州規格 EN1822-1 の「E11」グレード。プリーツの凹凸部に大きなゴミが詰まりづらいプレフィルター付き(取外し可)。さらにフィルターの水洗いにも対応。使い込まないと分からない細部まで配慮された設計です。

フィルターは本体後部から引き抜いて交換・洗浄。ダスト排出孔周りは清潔感のある硬質プラスチック製。

静音マフラー搭載。本気の「高い静音性」
「ROMO」の静音性はかなりの高さ。「吸引のみ」で扉の向こうにいると動いているか不安になる時があるほど。
それもそのはず、本体には「静音マフラー(Noise-Reduction Muffler)」が装備。

音にはうるさい私ですが、本機は就寝中に同一フロア、または階下で清掃していても、自動ゴミ収集とモップ洗浄音以外はほとんど気にならないほど静か。ソファでゲーム中、ソファ裏を吸引+モッピングしても問題ないほどです。
ちなみにステーション側も「パンチングマフラー(Perforated Muffler) 」で静音化されています。

特筆すべきは、本機の吸引力が「標準」のままでも十分静かで、高い清掃能力と両立している点。ピーク性能だけでなく、「使いものになる静音性」なのがポイントです。
ただしタイヤのある機械ですので、例えば2階で清掃中、階下では生活音くらいの気配は感じます。それでもこれだけ吸引力・清掃能力が高いロボット掃除機としては、ちょっと比較対象が思いつかないレベルの静音性と感じます。
省スペースなベースステーション。効率的な水・汚水タンク
「ROMO」シリーズのベースステーションは 425×453×440 mm とコンパクトな部類。

水・汚水タンクのフタは、ステーションの天面も兼ねるデザイン。ステーション側にフタがないことで給排水の手間が1つ減り、設置場所の高さ方向にも少し余裕が生まれます。

背面の電源コードは斜め出し。壁際への設置も安心。

水タンクは容量4リットル、汚水タンクは3.2リットル。使用水量はかなり多い印象で、1日1回面積 25㎡ の水拭きで、2~3日で空になる印象。
都度の排水が基本かと思いますが、ファミリー向け住宅なら排水を忘れて放置しづらい、絶妙なタンクと使用水量のバランスと感じます。
モッピング対応ロボット掃除機の「におい問題」対策もOK
モッピング対応ロボット掃除機で散見される「におい問題」でも、「ROMO」の凄さは際立ちます。
我が家ではこれまで、複数のモッピングロボット掃除機でいわゆる生乾き臭に悩まされた経験があり、最も臭いが少なかった温水洗浄対応機でも、結局は2~3週間毎にウォッシュボードの手洗いとモップの洗濯が要るなど、煩雑なメンテナンスに悩まされていました。
しかし「ROMO P」はモップの臭いが気になりづらい。仕組みは不明ですが、消臭剤対応であることや洗剤の成分、ウォッシュボードの形状がシンプルなこと、使用水量が多めであることや温水洗浄システムの設計など、複合要因でシステム全体が衛生的なのかもしれません。
また、洗剤利用の他社との方針の違いも興味深いところ。「ROMO P」では、水拭き・洗剤拭き・消臭剤拭きの3つが選択でき、さらに洗剤・消臭剤でのモッピング後に再度水拭きも可能。

高い清掃能力はそのままに、床の洗剤残りにも配慮できるのは流石。効果・効能を約束するわけではありませんが、アレルギーなどで洗剤残りを気にされる方には1つの選択肢かもしれません。
洗剤・消臭剤タンク対応
ここで「ROMO P」の洗剤・消臭剤の写真を載せておきます。

タンクはステーション前面に差し込む方式。「ROMO P」は洗剤・消臭剤対応。下位モデル「ROMO S」「ROMO A」は洗剤のみ対応です。

洗剤・消臭剤タンクの背面。下部穴からステーションへ供給。上のシール付き穴は製造時の充填用とみられます。

シンプルかつ良く練られた「DJI Home」アプリ
「DJI ROMO」シリーズの操作・設定は、DJI の生活家電向けアプリ「DJI Home」から行います。

高速・正確なマッピング、部屋割の編集が簡単、スケジュールによる自動清掃、タスク登録、マルチフロア対応など、必要な機能は揃っているので、この記事では、個人的に気になった機能を中心に紹介していきます。
物理ボタンで1発タスク実行!「ボタンで開始」が便利すぎ
「DJI Home」アプリでオススメしたいのが「ボタンで開始」機能。ベースステーションや本体にある物理的な「開始」ボタンに事前登録したタスクを設定できる機能です。

コレが非常に便利で、我が家では「ランドリールームの吸引のみ」タスクに割り当て中。ドライヤー乾燥後、落ちた髪の毛が他の部屋へ広がる前に吸わせています。
吸引だけなら給水も不要。スマホ要らずで「ROMO」の物理ボタンだけで手軽に特定エリアを清掃。正直もう、手放せない機能です。
未来を感じる回避性能と賢さ。使いこなしの鍵は「障害物回避設定」
「ROMO」の障害物検出・回避能力は極めて高く、驚くほど賢い動きを見せてくれます。
まずは細いUSBケーブル。これ位は余裕で回避。

「ROMO」の賢さが分かる例を1つ。下写真はアプリ上では複数の床材をまたいで1部屋として登録しているエリアです。
ここで「ROMO」は、右下の厚さ3mmの見切り材を認識し、極力またがないルートで清掃しつつ、左の敷物は回避。必要なら見切り材を通って右下エリアへ移動、というかなり知的な動作を見せてくれました。

「障害物回避設定」を最強にすると、わずか厚さ2mmの床下収納の入口すら障害物として認識。

センシティブ過ぎる場合は「障害物回避設定」を下げて対処します。

障害物の場所はレポートマップで確認可。「障害物の現場写真」設定をONにすれば、写真でも確認可能。

障害物ごとの個別の回避無効化や、障害物認識エラーのフィードバック機能は、今のところありません。このあたりは将来のアップデートで対応すると嬉しいところです。
カーペット戦略は?厚手のカーペットは自動回避も可
「ROMO」では、「既存のカーペット」と「新しく認識したカーペット」の清掃方法を別々に設定できます。
既存カーペットの清掃方法は以下4つ。カーペットごとに個別指定できます。
- 迂回
- 横断(清掃なし)
- 掃除機がけ(吸引ブースト)
- 無視

「新たに認識したカーペット」の初期値は、以下3つ。
- 吸引ブースト
- 横断(清掃なし)
- 無視

厚手のカーペットは「障害物回避設定」により障害物として回避させる運用もアリです。

「ROMO」はラグのエッジにも回転ブラシを当てて清掃する場合があります。賢さを感じる挙動です。

軽くて動いてしまうラグは予め固定するか、アプリで「迂回」設定するか、相性によっては「進入禁止ゾーン/バーチャルウォール」を設定する運用。
なお、4月中旬ごろ公開のファームウェア「Ver 01.00.1500」では既存カーペット、特に「迂回」設定済みのものはまくり上げたり動かしづらくなったと感じるので、参考まで。ただし「新たに認識したカーペット」を「迂回」する設定は依然ないので、アップデートが待たれる所です(※)。
(※ 固定していないラグは、手で埃をはらって下の床だけ掃除させたい事もあるなど、頻繁に着脱するユースケースがある)
この手の「動いてしまう敷物」、特にマップ登録するとは限らない「着脱する敷物」は、今なおロボット掃除機の鬼門で、私の認識が確かなら、現時点で完全対応できる機種は無いか、少なくともほぼ無いのですが、「ROMO」には高い障害物検出能力と伸縮式回転ブラシというアドバンテージがあるため、そのような敷物の少なくとも一部には対応できるポテンシャルがあると感じます。
ベースステーション設定
アプリの「ベースステーション設定」は以下のとおり。

なお、今回のレビューでは、「モップパッドを再洗浄」「温水モップ洗浄」「自動で洗浄液を追加」「自動乾燥」「ダストボックスを自動で乾燥」はすべてONにしています。
「キッチンとトイレを単独でモップする」機能は、マップに登録された部屋名でキッチンとトイレを判別している模様。
「ROMO」の部屋名はプリセットからの選択のみですが、一般家庭なら困るケースは少なそうです。(※ 将来、日本語版でもカスタムルーム名に対応するかもしれません)

まごうことなき次世代機✕高級機

私の「ROMO P」に対する率直な評価は、「いきなりやってきた優等生」「まごうことなき次世代機✕高級機」というもの。
新技術や高性能を前提に、ハード・アプリ・運用(メンテナンス性など)が三位一体で良く練られており、後発メーカーであることがむしろ強みになっている機種に映ります。
理想実現のためか、専用設計とみられる部材が多用されているのも特徴で、他ロボット掃除機では「どこかで見覚えのあるパーツや機構」、ときに他社製品と全く同じパーツを目にすることすらある中、驚くことに「ROMO」ではローラーブラシから回転モップ、伸縮する回転ブラシ、フィルター、静音マフラー、カメラ周りに至るまで見たことのないパーツばかり。
整然としたアプリの操作系もそうですが、ロボット掃除機をほぼゼロから見直したのではないかと思えるほど全要素がよく整理され、「あるべき姿」にかなり寄せた製品と感じます。
それがために他機種と多少作法が異なる部分はあり、ロボット掃除機に詳しい人ほど最初は戸惑う部分もあるかもしれません。しかし2~3週間も使えば、自ずと「ROMO」の方が理想に近いと感じるのではないでしょうか。
例えるなら、パナソニックのハイエンドドラム式洗濯機をランドリーサービス寄りに感じるのと同様、ロボット掃除機もクリーニングサービスに近づいてきたのだな、と感じられる機種です。
「DJI は恐らくは本気でロボット家電市場を取りに来ている」
最後に、我が家のメインフロアにあった他社フラッグシップ機が、すでに「ROMO」に置き換わっている事実をお伝えして、筆を置きたいと思います。
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